僕らを"理解らせる"歌詞の一節を集めてひとつなぎの大秘宝にしよう

こんにちは。オタクです。

突然ですが皆さん、歌詞、読んでますか？

僕は気に入った曲の歌詞をめちゃくちゃ熟読するタイプで、最近歌詞カードに通算5億個目の穴を開けました。

ただ、正直言うと僕は歌詞よりもメロディを重く捉えてしまうたちで、最終的に音楽は気持ちいいギターリフが鳴ってりゃ良いんだよ！と思ってしまうことすらあります。ですが最近、というかこの夏の終わり、あまりにも歌詞が刺さりすぎる曲がいくつかリリースされまして。

まてよと。これまでの「メロディがある程度気にいる→歌詞を熟読する」というプロセスに一度異を唱えても良いんじゃないか？となったわけで。

1発で惚れる、いや、"蕩れる"メロディが存在するなら、一節で蕩れる歌詞があってもいいだろ。ということで改めて歌詞に重きを置いて読んできたので今日は、

マジで"理解らせる"(だまらせる)歌詞、発表────。

今回もアレです。僕の好み晒すんでお前の好きな歌詞を教えてくれよな、趣味が合うなら飲もうな、という記事です。さっそく行くぜ。

↓フォーマット

・曲名 / アーティスト / 作詞

・癖 / なきごと / 水上えみり

洗濯物に　煙が染み込んでも

あなたの匂いがまだするうちは

好きでいさせて　いさせて

匂いって最も強く記憶に残るらしいですね。

人は「別れた」という現象を真っ直ぐ受け止めるなんて、すぐにはきっとできなくて。言葉だけじゃわからなくて、節目を別に求めてしまう。それが「好きでいさせて」なんだろうな。

喫煙者を好きにしなってしまい、影響されて自分も吸った全人類、聞いてるか？その記憶は重いぞマジで。まあ前述したのは僕のことなんですけど。

ちゃんと喫煙者の歌なので、僕と似たような奴らは安心して苦しんでほしい。

・染まるよ / チャットモンチー / 福岡晃子

あなたのくれた言葉

正しくて色褪せない

でももういらない

ある2人が一緒に居たとして、じゃあ何が欲しかったんだろうな。

好きという感情とか、情とか色々混じってる時に自立を求めて別れる時、まるっきりこれになる事がありませんか？僕はありました。

恋人関係って絶対どこかで依存している部分はあって、それが良いものではないんだと認められた時、はっきりいらないと言えたらいいのにな、僕はその言葉を言うために何年かけたんだろう。

・恋の前 / FINLANDS / 塩入冬湖

トラウマにもならない

恋ならば意味ない

全て。僕がいつも思ってることをここまで綺麗に言えるのかと震えるし、この先は何を言っても蛇足になってしまいそう。

恋っていうのはやはり全てであるべきだし、それ以外は遊びとも呼べない代物なんだろうな。

・この高鳴りをなんと呼ぶ / 忘れらんねえよ / 柴田隆浩

君がいない街のライブハウスで

「君が好きだ」と歌っている

なんだよその女々しさは。歌ってるのはおっさんなのに、少し可愛く見えてしまうくらい女々しい歌詞。

でも分かる。男っていつまでもガキの部分が消えねえし、忘れらんねえよな。

僕らは身長が伸びても、髭が濃くなっても、目が悪くなっても、走るとアキレス腱が痛むようになっても、持っていたサイダーが生ビールになっても、一生こんな生き方をしていくのだろうな。そんな気にさせられる一節。

・オレンジ / クリープハイプ / 尾崎世界観

安定した日々の退屈が幸せと気づいたよ

こういう尾崎世界観が1番刺さる。世界観、好きだ。

栞の「ちょっといたいもっといたい〜」とか憂、燦々の「愛しいだけじゃ足りないし〜」とかも好きなんだけど、それら全てを綺麗にまとめるならこれ。

僕は幸せということを感じれる人間でありたい、いつでも。

・ALONE / 神崎エルザ starring ReoNa / 毛蟹(LIVE LAB.)

どこも似合わなきゃ

どこへでも行こうか

生き方って、そうでいいんだろうな。という原点。

僕らはどこへ行ってもいい。「応援などではなく、ただ、そこに居るだけ」というReoNaらしい曲だと思う。最近の彼女は少し違うのかもしれないけど、僕はこんなのが好き。

人って案外死なないし、どうにかなるんだよな、と、投げやりとも言えるし、それでいて自由で心地いい不思議な感覚。

・煌めく / ポルカドットスティングレイ / 雫

その日常に置いていてよ

努力をするから

こういう言い回しが、好きだな…………………。

言葉はシンプルなのに、意味は遠回しで分かりづらいのに、綺麗だと感じてしまう。そんな逆西尾維新みたいな文章、良い。

続く文章がとても真っ直ぐなのもすごく「人」という感じがして好き。この感情表現を一貫できない感じね。自分勝手なお願いを、相手目線の形で言うのは少しずるい気もするけれど。

・ハノ / ナナヲアカリ / バルーン

二人に出来る事は

ただその手と手が

離れてしまう事のないように

かたく結び合うだけだ

誰かと居たいと思うのは簡単だけど、他人と「ずっと」なんて保証は絶対になくて。どこまで行ってもひとつじゃなくて"2人"でしかないのだけど。保証も欲しくなるし、束縛もしたくなるかもしれないし、既成事実で縛ろうとするかもしれない。けどそんなので手に入れるものに意味なんてないことを知っているし、これは戒めでもある。

確かな気持ちと諦観と希望をごちゃまぜにしたような文章、「誰かと居たい」ってそんな混沌だよなと思ってしまう。

自分が気持ちを伝えるのも貢ぐのも相手のカバンを持つのも全部、手を繋ぎ続けるための行動なんだろうな。僕はそんな努力をする時間が幸せだと感じます。

振り返ってみると僕は似たような歌詞が好きなんだなという自己分析になったので、単純に僕自身が楽しかったなこれ。あ～あ、ほんとに拗らせてるなあという感情になってしまうね。

歌詞も良いもんだなあと思いました。まる。とはいえ僕はちゃんと拗らせている人間なので、これを書きながらどこにも向けれない感情が生まれて止まらないからここで終わります。このままだとキーボードもマウスも破壊して、クナイ振り回しながらウィングマンで暴れだしてしまいそうなので。